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剥がされないハイプレスの作り方」を学ぼう! 前線からの守備が劇的に変わる8つのポイント
指導者へのポイントプレスに行けと声をかける前に、FWの開始位置を確認しましょう。相手ゴール側で我慢できていれば、2次攻撃も3次攻撃も自然に生まれます。
今回のテーマは「剥がされないハイプレスの作り方!前線からの守備が劇的に変わる8つのポイント」。講師は、高校教員として指導者のキャリアをスタートし、現在は愛知県社会人リーグのSC豊橋アゼリアでヘッドコーチを務める加藤到氏だ。
加藤氏は日本福祉大学附属高校のアドバイザーや6人制のミニフットボール日本代表監督を務めるなど、多方面で活躍中の指導者である。
今回のテーマは、守備の中で最も難しいとされるハイプレスを、どうチームに落とし込むか。前編ではハイプレスの構造と「中間」「牽制」「決断」「連動」の4つのポイントを紹介してもらった。(文・鈴木智之)
守備を8つのサイクルで整理する
加藤氏はコートを3分割した際の、最も相手ゴールに近いエリアでの守備を「高い位置からの守備」と定義し、その難しさを次のように語る。
「守るべきスペースが一番広く、相手にはキーパーがいるので、数的不利で守ることになります。だからハイプレスは難しいのです」
この守備を整理するのが8つのキーワード。それが中間、牽制、決断、連動、管理、回収、速攻、切り替えだ。
具体的には、選手がポジションを取り、狙いを定め、一人が決断し、全員が連動する。ロングボールには備えて回収し、奪ったら速攻、失えば奪い返しに行く。
「ハイプレスはボールを奪うこと自体が目的ではなく、ゴールを奪うためです。そのため、ボールを奪った後の攻撃まで伝えておくことが大切です」
なぜプレスは剥がされるのか
ハイプレスを剥がされる原因の一つが、ポジションのエラーだ。そしてもう一つは決断の問題で、一人で勝手に行けば後ろが連動せず、ベンチから「今行け」とうながしても、ゼロコンマ数秒の遅れが生まれる。
「『ボールに行け!』と言う前に、正しいポジションからスタートできているかを見てほしいです。たとえば、人に食いつきすぎてスペースを空けていないか、ゴール方向を守れない状況から遅れて守備に行っていないか?そういった確認が必要です」
また、一度のプレスで奪えると思わないことが重要だ。ロングボールを蹴らせて回収することも、成功の一つだと共有しておきたい。
「現代サッカーでは、1回のプレスで奪えることはほぼありません。2回目、3回目、4回目と何度もアタックし続けて、やっと奪えるという感覚を持ってもらいたいです」
網を張り、一人の決断に全員が連動する
ここからは8つのポイントを3つのフェーズに分けて紹介。それが「網を張る」「刈り取る」「刺す&戻る」だ。
その上で、プレスの出発点となる8つのポイント1「中間」から解説していく。
「中間」は、人とスペースの両方を守れる絶妙な距離のポジションのこと。基本はゴール方向から守り、相手の最短ルートを消す。「牽制」は、虎が獲物を狙うように目線でパスコースを限定し、相手の選択肢を制限することを指す。
「『ここに出したら取られる』と相手に思わせ、選択肢を制限して誘導するイメージです。私は選手に虎の絵を見せるのですが、そうすると前線の選手がプレスに行くときの、戦闘態勢の入り方が変わります」
そして「決断」では、ファーストディフェンダーとなる選手が、爆発的なスピードで奪いに行き、2回、3回と続けてアタックする。
「背中でパスコースを消せば、その後ろの選手はいないのと同じです。この2回目、3回目のアタックが、数的不利を同数、優位に変えるチャンスになります」
そして「連動」は、キーパーを含む全員のシンクロだ。ボールとは反対サイドの選手が内側に絞ることで、中央の人数が増える。結果として、ボール付近の選手は安心して前に出られる。加藤氏はイワシの群れの映像を見せ、その動きをイメージさせているという。
「一人の決断を合図に全員が同じタイミングで前に出て、人と人との距離を圧縮し、ボールの逃げ場所をなくす。それが連動です」
次回の後編では、残る4つのポイントと、ハイプレスを高めるトレーニングを紹介する。
【講師】加藤到/ 愛知県名古屋市出身。愛知県公立高校で16年間教諭を務めた後、プロサッカーコーチ、プロサッカー選手の個人分析官へ転身。現在はミニフットボール(6人制サッカー)日本代表監督を務めるほか、「Itaru Football Support」代表として指導者育成やクリニックを展開。著書に『個人分析官がおくるサッカートレーニング入門』(平凡社)など3冊がある。現場では「SC豊橋アゼリア」ヘッドコーチ兼GM、日本福祉大学付属高校サッカー部やシーグロッソ知多のアドバイザー(ジュニア・ジュニアユース)を務める。また、愛知県少年国体選抜(U-16)監督やU-17東海選抜監督、バルセロナアカデミー愛知校コーチを歴任したほか、ウガンダ「KOMOREBI FOOTBALL ACADEMY」ダイレクターなど国内外を問わず幅広く活動。JFA公認A級ジェネラルライセンス所持。
sakaiku.jp
原文をそのまま全文掲載しています。著作権は著者と原掲載元に帰属します。
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